皆さんはこの方々をご存知であろうか?いや寧ろ知らない方のほうがきっと少ないと思う。去年の2014年に映画史にその名を刻んで来た名俳優たちだ。高倉健さんと菅原文太さんが同年にお亡くなりになりました。高倉健さんが2014年11月10日。その後を追うが如く菅原文太さんが2014年11月28日に逝かれてしまった。
この俳優さん達を語る上で欠かせないのがやっぱり映画だと思う。特に二人が演じてる中で共通な点を挙げるとすれば
任侠。ヤクザ映画の主演を務めてきたことである。
しかしこの二人が演じてきた任侠道であるが共通しているようで実はしてないのだ。高倉健さんは任侠道を全うする人間としての美学やその生き様に誇りの様なもの表していた。つまりは様式美である。義を通す理想的な男性を任侠を通じて演じてこられた。(唐獅子牡丹の歌が象徴的である)片や菅原文太さんはその逆で、任侠の世界の醜さや怖さ、哀れさや刹那さ‥つまりはヤクザの世界には決して義理や人情のようなものなどは無く、特に親分などは自分のことしか考えていないような人間でありその世界の否定、アンチテーゼ的な要素を含んだ役を演じていたのである。それを特に現れている作品たちが‥
高倉健:日本侠客伝シリーズ 昭和残侠伝シリーズ
名台詞『親分さんには何の恨みもございませんが死んで貰います』
菅原文太:仁義なき戦い
等であります。仁義なき戦いの深作欣二作品はその後の北野武監督のヤクザ映画とかに影響を与えているのが如実に感じたりもします。
このお二人には類似してる点、共通点が有ったりします。まずは高身長であることです。このお二人は180センチ超えで当時の日本人としては相当大柄に見られたことでしょう。菅原文太さんはしかもモデル出身だったりもします。そしてもう一つが実は高学歴だったりもします。高倉健さんは貿易商を目指して明治大学商学部商学科に入学されてたりします。その一方、菅原文太さんは早稲田大学第二(夜間)法学部法学科に進学されるなど二人ともインテリですね。
これを機会にこのお二人の映画や作品に触れてみるのも良いかもしれません。。改めましてお二人のご冥福をお祈りします。
鴨川源二(内海賢二さん)と猫田銀八(永井一郎さん)
さて今回、高倉健さんと菅原文太さんのお二人の訃報の記事を認めながら、私の中でどうしても触れずにはいられない2大巨塔の声優さんの訃報もありました。そのお一人が永井一郎さんでもうお一方は2013年にお亡くなりになれてたのですが内海賢二さんです。
私はこのお二人の声優さんのアニメを見て育ってきた世代として大きな影響と夢や希望を与えられたと思っています。永井一郎さんの代表作といえばサザエさんの波平さんです。何かといえばカツオに
波平『ばっかもーんっ!』
と怒っておりました。日本の良き父、厳格なお爺ちゃん、でも少しお茶目なところもある磯野波平さん。それを演じられて来られた永井一郎さんは、私如きが言うのもあれですが大変大きな功績を残されました。
内海賢二さんのされていた声優で誰もがパッと思いつくのがやはり北斗の拳のラオウでしょう!
ラオウ『我が生涯に 一片の悔いなし!!!』
やっぱこれでしょうね!このラオウはこの北斗の拳の主役ケンシロウ(神谷明)の好敵手として君臨されていた悪役なんですが、男が好きになってしまう敵として描かれてました。特に善悪関係なく自分の信念を貫き通した生き様は男泣きに尽きました。
このお二方は今回紹介させた頂きました以上に様々な声優業を務めてこられました。映画でもナレーションでも様々に業績を残されてきましたが、声優業界は兎にも角にもお給料が安かったらしくこれだけの売れっ子声優さんでも、そのような嘆きが聞こえてくることにこの業界の価値を低く見積もられてることに悲しい一面を感じざるを得ないですね‥。
私がこのお二人で特に思い出深いのが深夜にやっていたアニメのはじめの一歩に出てきた
鴨川源二と猫田銀八
この二人はボクシングの良きライバルでもあり親友でもあり、このお二方の声と配役が大変マッチしていました。いまではこのお二方が亡くなっていらっしゃるので新シリーズのでこの声の鴨川源二と猫田銀八が聞けなかったのは大変悲しかったですね‥。
役に魂を吹き込む‥
冒頭の高倉健さん菅原文太さん。そして後半の永井一郎さん内海賢二もその配役に魂を吹き込んで、色や臭い風貌や雰囲気を引き出せた偉大な役者さん達だったと実感しております。